日本通信株式会社(以下、「当社」という)は、次世代MVNO事業モデル構築の一環として、日本及び米国で提供を予定しているLTE方式を利用した実験を行うため、アイルランドにおいて、日本で使用する無線周波数帯と同一の周波数帯における実験局免許を、本日(現地時間で10月10日)取得しましたので、お知らせいたします。
昨今の日本におけるMVNO事業は、格安SIM事業と同義に扱われるという誤った認識が広がっています。しかし、MVNO事業の本質は、携帯キャリア(MNO)ができない、あるいはやりたくない通信サービスを企画・開発・提供することにあります。この根本的な考え方は、1996年の創業以来、一貫して保持し続け、当社の戦略の根底に横たわる土台になっています。
現在、市場導入が進んでいるデュアル・ネットワーク戦略、具体的にはドコモ網とソフトバンク網を同時に使うことで、どの大手携帯キャリアよりも広いエリアで使え、かつどの大手携帯キャリアよりも安定した通信を提供しています。これは上記の考え方を具現化したサービスの一つとなっています。
これと並行して当社は、セキュアな通信を、トータルコストを抑えて、様々な特定ソリューション向け及びIoT向けに提供する準備を進めています。
当社は昨年、アイルランドにJCIヨーロッパを設立し、「セキュアかつ信頼できるモバイル専用線網をグローバルに構築する」ことを目指すと発表いたしました(2016年4月19日の公表資料をご参照ください)。本日の実験用免許の取得は、廉価にグローバルな通信を提供していくための重要なマイルストーンです。
上述のとおり、今回取得した周波数免許は日本で使用する周波数帯であり、日本向けのLTEサービスを企図しているものですが、米国で使用する周波数帯についても同様に免許を取得する予定です。
当社は「次世代MVNO事業はかくあるべき」を具体的に一つ一つ実現してまいります。
■日本通信について
日本通信は 1996年5月24日、モバイルが実現する次世代インターネットを活用して日本の次世代経済の基盤を構築する総務省の方針を実現する会社として設立されました。当社ビジネスモデルはのちにMVNOと命名され、2009 年3月、総務省の携帯市場のオープン政策のもとNTTドコモとの相互接続を実現しました。これにより「格安SIM」が生まれ、携帯事業者以外から携帯通信(SIM)が買える市場が誕生しました。次は、携帯電話以外の産業が、自社サービスにモバイルを組み込み、産業全体がモバイルを活用し成長する番です。MVNO ルールメーカ、世界初のMSEnabler としての強い技術ビジョンと高い遂行力によって、日本発の経済創出の一翼を担うべく次世代プラットフォームの構築に取り組んでいます。東京、米国コロラド州およびフロリダ州に拠点を置き、東京証券取引所市場第一部に上場(証券コード:9424)しています。当社のコーポレートガバナンスのポリシーとして、社外役員が 過半数で、全社外役員は独立役員です。
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