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2026年3月5日

日本通信、IoT/M2M機器向けトラスト基盤「FPoS IoT」を発表
― ネオキャリアソリューション第1弾:eSIMをトラストルートとするIoTトラスト基盤 ―

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日本通信株式会社(以下、「当社」という)は、本日、IoT機器またはM2M機器(以下、「IoT機器」という)の真正性を担保することができる認証基盤として、「FPoS IoT」を発表しました。「FPoS IoT」は、eSIM内の安全な領域で秘密鍵を生成し、当該領域で秘密鍵を安全に保持し、電子証明書と組み合わせることでIoT機器の真正性を担保することができる仕組みです。FPoS IoTは、当社が提供してきたFPoSの仕組みをIoT機器の世界にも広げるものであり、IoT機器を、「ネットワークに接続された機器」から、「ネットワークに接続された検証可能な主体」へと進化させる認証基盤です。

現在、電気・ガス・水道等のライフラインに関するスマートメーターのほか、産業、医療、物流等に関する多くのIoT機器がネットワークに接続されています。これらのサービスの提供者は、当該機器がやり取りするデータを分析および制御し、サービスの向上、事故の防止、経営または行政における判断に活用していますが、その場合の大前提として、データをやり取りしている機器が真正であること(サービス提供者が認識している機器と同一であり、なりすましがされていないこと)が必要です。

多くのIoTシステムでは、IoT機器の真正性を確認する手段として、IDやパスワード、ソフトウェアによる認証が使われていますが、これらの情報は第三者に複製される可能性があり、IoT機器のなりすましを完全に防ぐことはできません。

一方、真正性を確認することができる有効な技術として、公開鍵暗号方式があります。公開鍵暗号方式は、電子証明書によって公開鍵の所有者を識別し、公開鍵と秘密鍵のペアで暗号を復号するものです。公開鍵方式によって最も重要なことは、秘密鍵が唯一無二である(第三者に複製される可能性がない)ことです。もし、秘密鍵が複製されてしまえば、真正なものとそうでないものを区別することはできません。

そのため、従来から、秘密鍵はハードウェアセキュリティモジュール(HSM)と呼ばれる安全なハードウェア領域の中で保持する方法が広く使われてきました。キャッシュカード、クレジットカード、マイナンバーカードなどのICカードは、その代表的な例です。ただ、これらのICカードは、ICカードを製造する過程で秘密鍵を記録しているため、その安全性を確保するためのコストが必要になります。

この点、当社のFPoSでは、スマートフォン(iPhone及びAndroid)に内蔵されている安全な領域で秘密鍵を生成して保持する仕組みを実装しています。スマートフォン内で生成するためコストが低く、リアルタイムに確認できるという利点もあります。

IoT機器の分野では、eSIMの活用が広がりつつあり、今後はIoT機器の接続方式として主流になる可能性があります。当社は現在、MNOが提供するeSIMプラットフォームによりお客様へeSIMを発行しておりますが、2026年11月に開始予定のネオキャリアでは、当社のeSIMプラットフォームによりeSIMを発行することから、FPoS IoTが実現します。

このような背景のもと、当社は、2026年11月以降、eSIM(eUICC)をハードウェアレベルのトラストルートとして活用することで、当社が展開するデジタルID基盤である「FPoS」の仕組みをIoT機器に拡張する「FPoS IoT」の提供を開始する予定です。

「FPoS IoT」は、IoT 機器一台ごとに、eSIM内のハードウェアレベルの安全な領域で唯一無二の秘密鍵を生成・保持し、その対となる電子証明書*1を発行します。電子証明書には機器識別番号が記録されており、電子証明書と秘密鍵の組み合わせによって、IoT機器の真正性をネットワーク上で確認することができます。この仕組みにより、IoT機器は、単に「ネットワークに接続された機器」としてではなく、「ネットワークに接続された検証可能な主体」としてネットワークに参加することができるようになります。

FPoS IoTの仕組み

*1 FPoSで用いる電子証明書は、電子署名法に基づく認定電子証明書を発行する電子認証局によって発行されています。認定電子証明書は、技術だけでなく、設備・運用・監査体制などについて国が定める厳しい要件を満たしています。

■日本通信について
日本通信株式会社は、1996年の創業以来、通信業界に革新をもたらし、MVNO市場を切り拓いてきたパイオニアです。シンプルで合理的なモバイル通信サービスを中心に事業を展開し、安定した収益モデルを確立しつつ、さらなる成長を目指しています。特許技術を活用した無線専用線「閉域SIM間通信」やデジタル認証技術「FPoS」を強みとし、認証技術をコアにモバイル通信サービス及びデジタル認証基盤の提供にも注力しています。国際セキュリティ基準PCI DSS認定を取得したモバイル専用線は警察や銀行などの厳しい分野で採用。FPoSは世界最高水準のセキュリティと利便性を両立しています。「安全・安心にビットを運ぶ」というミッションのもと、国境を越えた安全なモバイル環境の社会インフラ構築を目指し、持続可能な成長と企業価値の向上に取り組んでいます。