日本通信株式会社(以下、「当社」という)は、インテリジェントシグナリングソフトウェアのグローバルリーダーであるBroadForward(本社:オランダ・アメルスフォールト市、CEO:Taco Schoute、以下「BroadForward」という)の先進的なシグナリング技術を導入することになりましたので、お知らせいたします。ネオキャリアの実現に向け、理想とするコアネットワークの構築を進めます。
当社は、2024年2月14日に公表したとおり、音声網、SMS網、データ通信網のすべてをMNOとの接続により実現する「ネオキャリア」として、2026年5月24日にサービスを開始予定です。現在、緊急呼網の接続に加え、当社のネットワーク機能(HSS*1、IMS*2、SMSC*3など)や、それらの機器と音声およびSMS相互接続事業者の機器を接続するコアシステムの構築を進めております。
*1 Home Subscriber Serverの略、*2 IP Multimedia Subsystemの略、*3 short message service centerの略
当社は、一つのメーカーに依存せず、機能ごとに最適なものを組み合わせるべきと考え、総額投資コストを従来比の数分の1に抑えつつも、先進的な機能と高いコストパフォーマンスを兼ね備えた新たな通信インフラの構築を目指しています。この方針のもと、6か国21社にわたるベンダー選定を完了しました。その中の1社が、BroadForwardです。
通信の世界では、グローバルに規定された技術標準はあるものの、細かな技術的な違い(“方言”のような仕様差や相性)が存在するため、機器間の接続には高度な調整が求められます。
BroadForwardのソリューションは、複数のプロトコルやネットワーク機能を柔軟なプラットフォーム上でサポートし、ネットワーク運用の簡素化と拡張性の向上を実現します。BroadForwardのDiameter Routing Platform(DRA/DEA)、Gateway Mobile Location Center(GMLC)、Signaling Transfer Point(STP)の導入により、日本通信は「ネオキャリア」として、よりシンプルかつ安定した通信環境を構築し、将来的な5Gおよび次世代ネットワークへの対応力を高めます。
経営陣のコメント
BroadForward CEO Taco Schouteは次のようにコメントしています。
「日本通信のネットワークサービスの発展を支援できることを大変嬉しく思います。日本通信は長年にわたり日本の通信業界で革新を続けてきたパイオニアであり、今回の変革的な取り組みにおいて協力できることを光栄に思います。」
日本通信株式会社 代表取締役社長 福田尚久は次のように述べています。
「当社は、世界の最先端技術をもつさまざまなベンダーの機能を活用し、『ネオキャリア』として最適なコアネットワークの構築を進めています。BroadForwardのシグナリングソリューションの導入により、当社のネットワークの柔軟性と拡張性が飛躍的に向上します。」
■BroadForwardについて
BroadForwardは、2G、3G、4G、5Gモバイルネットワーク向けのインテリジェント・シグナリングソフトウェアのリーディングカンパニーです。BroadForwardの製品ポートフォリオには、ルーティング、相互通信、セキュリティ、ナンバーポータビリティを担うコアネットワーク製品が含まれており、レガシーおよび次世代ネットワークの統合を前提に設計されています。BroadForwardは、GSMA GLOMOテクノロジーアワードに9回ノミネートされ、また、その統合シグナリングソリューションにおいて、GSMA の Best Mobile & Network Software Breakthrough賞を受賞しています。このソリューションにより、効率的かつコスト効率の高い方法で5Gへの移行を実現できます。BroadForwardの製品には、DRA、STP、EIR、ファイアウォール、位置情報ソリューション、SEPP(セキュリティエッジプロテクションプロキシ)、SCP(サービスコミュニケーションプロキシ)、4G-5G相互通信などが含まれます。すべての製品はハードウェアに依存せず、ネットワークの仮想化、コンテナ化、クラウド展開をサポートしています。
詳細はこちらをご参照ください。www.broadforward.com
■日本通信について
日本通信株式会社は、1996年の創業以来、通信業界に革新をもたらし、MVNO市場を切り拓いてきたパイオニアです。シンプルで合理的なモバイル通信サービスを中心に事業を展開し、安定した収益モデルを確立しつつ、さらなる成長を目指しています。特許技術を活用した無線専用線「閉域SIM間通信」やデジタル認証技術「FPoS」を強みとし、認証技術をコアにモバイル通信サービス及びデジタル認証基盤の提供にも注力しています。国際セキュリティ基準PCI DSS認定を取得したモバイル専用線は警察や銀行などの厳しい分野で採用。FPoSは世界最高水準のセキュリティと利便性を両立しています。「安全・安心にビットを運ぶ」というミッションのもと、国境を越えた安全なモバイル環境の社会インフラ構築を目指し、持続可能な成長と企業価値の向上に取り組んでいます。
詳細はこちらをご参照ください。www.j-com.co.jp
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