Logo日本通信株式会社
個人のお客さま
個人のお客さま
法人のお客さま
法人のお客さま
企業情報
企業・IR情報

日本通信、新事業戦略を発表 -総務省によるMVNO規制緩和方針を受け-

2016年1月22日

日本通信、新事業戦略を発表 -総務省によるMVNO規制緩和方針を受け-

日本通信株式会社(以下、「当社」という)は、2015年末までに示された総務省のMVNO規制緩和方針を受け、当社の役割を再定義し、新たな事業戦略に取り組むことを決定しましたので、お知らせいたします。

昨秋の安倍首相による携帯電話料金引き下げ検討指示発言を受け、総務省は検討会議を設置し、当社を含む5事業者からのヒアリングを基に、携帯事業者の料金及び商慣習、並びにMVNOに関する規制緩和について検討を行いました。その上で総務省は、MVNO規制緩和第2弾(注1)ともいうべき大幅な規制緩和方針を打ち出しました。

この規制緩和は、当社として長年求め続けてきたものです。なぜなら、MVNOが真に市場に受け入れられ、その結果として今日の普及率2.1%が10%~20%に成長するためには、MVNOが多様なサービスの提供能力を身につけることが絶対条件だからです。しかしながら、携帯事業者とMVNOとの今日の接続方式では、技術的に制約が余りにも多すぎて、多様なサービス提供への障壁となっています。

このような背景から、今日のMVNOは、格安SIM市場に集中するか、当社のように技術的制約を縫うように、制約が無い場合に比べて時間やコストがかかることを覚悟の上で、差別化したサービスの実現を目指すか、ふたつの道しかない状況になっています。

当社は、この度の規制緩和方針により、まさにギプスを外されて自由に動ける、即ち、当社が考える様々なサービスを次々と実現していく道を確保しました。

今まではドコモからSIMを調達し、ドコモ網を使ってサービスを提供していましたが、この規制緩和により、当社が自前のSIMを作り、ドコモに限らずソフトバンクやKDDIのネットワーク、さらに海外の携帯事業者のネットワークをも、1枚の日本通信SIMで提供可能になります。インターネットが劇的に普及する一方、企業は安全・安心なネットワークを確保できる専用線が不可欠です。インターネットと専用線(有線)の特長を合わせ持つのが当社の特許技術「無線の専用線」ですが、この技術も、今後はマルチキャリアを対応する1枚の日本通信SIMでグローバルに提供可能となり、爆発的な経済創出効果を生み出します。

当社は既に、今回の規制緩和により、当社が新たに提供可能となる新サービスについて、添付資料のとおり分析し、準備を進めています。資料に記載のとおり、例えばHLR/HSS連携機能の開放は、マルチキャリアSIM、セキュリティ、IoT、通話定額サービス他、多様なサービスの基盤になるものです。

こうした、規制緩和方針を受けて広がった可能性を踏まえ、当社は、自らの役割を再定義しました。当社は創業以来、MVNOの提唱者として、MVNOのモデル事業者としての役割を担ってきました。しかしこれからは、当社が構築する新たなネットワーク基盤により新たに身につける多様なサービス提供能力を使って、MVNOやシステム・インテグレータ、メーカーや金融機関等に多様なサービスやソリューションを提供する、MSEnabler(モバイル・ソリューション・イネイブラー)としての役割を担うことが、MVNO業界の発展にもつながり、かつ当社の事業成長にも直結するものと考えています。

また、自らの役割をMSEnablerに移行すると共に、当社は、事業戦略をシフトします。

 この度の規制緩和を強く求めるにあたり、当社は、これがどのように市場に影響を与えるのかを十二分に分析し、政府及び総務省に丁寧にご説明しながら、その影響を熟知するに至りました。本開示資料に添付している「MVNO規制緩和が与える市場へのインパクト及び戦略的開発領域モデル」(以下、「戦略的開発モデル」という)をご参照お願いいたします。規制緩和を活かした接続申し込みも既に行っている段階です。つまり、当社としては、規制緩和への準備はできており、戦略的開発モデルで示したサービスを実現していくために、以下の5項目に注力した取り組みを開始します。

(1)次世代プラットフォーム(MSEnablerプラットフォーム)の構築
(2)自前SIMの提供
(3)国内及び海外の携帯事業者との接続
(4)MVNOモデル事業者からMSEnabler(イネイブラー)への転換
(5)テクノロジー及びソリューション開発の強化

今回の規制緩和の影響が如何なる規模であるのかは、今から数年経って振り返らなければ理解されることはないとは思いますが、当社は、創業以来20年間一貫して取り組んできたMVNO事業を、次の異次元のレベルに移行させるために、本日、別途開示した通り(「業績予想の修正に関するお知らせ」をご参照ください)、短期的な目標は大幅に見直し、新たな事業戦略を遂行することで、再度、自ら立証していきます。

日本は長年の総務省のリーダーシップのもと、世界に誇るモバイル・インフラ最先進国になっています。MVNO制度は、このモバイル・インフラを利用し、 IoTをはじめとしたこれからの成長産業の基盤となるべく、内閣及び総務省が強力に推進しているものです。当社は、この意思をしっかりと受け止め、自らの 役割を果たしていくことで、日本発の経済創出の一翼を担っていく所存です。

MVNOと日本通信の歩み

総務省のMVNO規制緩和、そしてそれを受けて日本通信が如何なる事業戦略を採るのかは、MVNOと日本通信の歩みを振り返るのが早道です。

当社は1996年の創業以来、一貫してMVNO事業モデルを提唱し、自ら実践することで、MVNOのモデル事業者として、先駆者としての役割を担ってまいりました。これは、当社の創業者である三田聖二が描いていたビジョンの実現の道程でもあります。

米国モトローラ本社の幹部であった三田は、世界初の手のひらに載る携帯電話を1989年に日本市場に投入し、その後のわが国の携帯産業発展の契機を作りました。この時の経験と、鉄道会社(注2)の経験、銀行及び証券会社の経験(注3)、さらにメーカーの経験(注4)とが重ね合わさることで、グローバルな次世代経済は情報経済であり、その基盤は、個人から個人へと情報がトランスポート(輸送)されることにある、そしてそれを支えるのが移動体通信であり、これを様々な企業、組織、人が自在に使えるようにすることこそが、情報経済化する世界において、日本が再びリーダーシップを発揮する道筋であると確信しました。

このビジョンを実現するために設立されたのが当社です。そして、このビジョンの具現化を政府と協力的にまとめ上げ、パブリックに示されたのが「IMT-2000ビジネスモデル研究会報告書」(2001年)(以下、「IMT-2000報告書」という)です。この報告書には、MVNOの必要性やプラットフォーム事業者としてのMVNOへの期待、さらにSIMロック解除や金融決済への応用など、今日でもなお、活きた指針として機能していることが描かれています。その意味では、まさにIMT-2000報告書は、携帯業界や情報産業のバイブルなのです。

当社は、このバイブルに描かれていることを一つ一つ具現化することで成長してきました。MVNOのモデル事業者として、先駆者であるのはそのためです。三田聖二はMVNO協議会の初代会長に就任し、当社自らがMVNO事業を行い、その経験やノウハウをISP事業者や小売業者に提供しながらMVNOへの新規参入を促してきました。データ通信に新たな価値を生み出すための物理的な接続方式や接続料金体系等の点で、携帯事業者が総務省の指針に従わないという状況に陥ったため、当社は2007年に総務大臣裁定を申請し、当然のことではありますが、総務省の指針通りの裁定が出され、今日までのMVNO業界成長の出発点となったドコモと当社との接続を実現させました。

また2011年には、イオンとの協業により、月額980円のいわゆる格安SIMの第1弾を放ちました。この意義は、それまで携帯通信は数社の携帯事業者からしか購入できなかったという状態を、携帯事業者以外から購入できるようになったという大変革を広く市場に浸透させたことです。これにより、新たに多くの事業者がMVNOに新規参入し、格安SIMを中心に市場が形成されました。しかし、価格競争一辺倒という新たな問題が生じたため、MVNOが多様なサービスを生み出し、提供できるようになるためには、携帯事業者とMVNOとの接続に関して残っている数多くの技術的制約の解消が必要となりました。2015年末までに総務省が、これらの技術的制約を再検討し、解消することで、多様なMVNOサービスの実現を目指すことを打ち出したことにより、いよいよ各社がサービスの多様性で競争する環境が整い、MVNOのモデル事業者としての当社は、MVNOやシステム・インテグレータ、メーカーや金融機関等を縁の下から支えることでMVNO業界を発展させるMSEnabler(モバイル・ソリューション・イネイブラー)に移行します。

(注1)MVNO規制緩和第1弾はドコモと当社との接続にかかる総務大臣裁定(2007年)

(注2)1973年カナダ国鉄、1979年コンレイル鉄道、1982年 ロングアイランド鉄道副社長

(注3)1984年 シティバンク エヌ・エイ(米国本社) 副社長、1987年 メリルリンチ証券(米国本社)、プロダクトオペレーション副社長

(注4)1994年 アップルコンピュータ(現アップル)(米国本社) 副社長

■日本通信について
日本通信は1996年5月24日、モバイルが実現する次世代インターネットの可能性と産業構造に目を向け設立されました。当社ビジネスモデルはのちにMVNOと命名され、2009年3月、総務省の携帯市場のオープン政策のもとNTTドコモとの相互接続を実現しました。特許技術のネットワークセキュリティ、ネットワークを効率的に運用する先端技術やリアルタイムの認証技術、さらにはMVNOルールメーカ、世界初のモバイルインテグレータとしての強い技術ビジョンと高い遂行力によって、ユニークな通信サービスをつくりだしています。東京、米国コロラド州およびジョージア州に拠点を置き、東京証券取引所市場第一部に上場(証券コード:9424)しています。

※文中の社名、商品名は、各社の商標または登録商標です。